突然ですが自社の在庫って完璧に把握できてますか?
完璧に把握できてる人はあまりいないんじゃないでしょうか。だってそうですよね、在庫総額や個数って日々リアルタイムで変動します。なので、どこかではっきり在庫把握しよう!と思って行動しないと、現在庫状況の把握はかなりハードルが高いのです。
でも実は、自社の在庫が把握できてないことは非常に危ないことなのです。

自社在庫状況の把握ができてないと、売上を伸ばそうにも伸ばせなかったり、最悪の場合黒字倒産なんてこともありえるのです。
今回は具体的に、「危ない」といえる理由4つについて解説していきます。
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1. 自社在庫総額=モノの皮を被ったお金であること
まず在庫といっても、ほとんどのケースがお金で買った商品だと思います。
これ、見た目的に言うと「商品」になってるので、感覚的に鈍ることはわかるんですけど、でも姿を変えた「お金」なんですよね。
例えばお金だったら、ほとんど銀行に預けたりしてますよね。
そんで口座残高を見れば一発でいくらの現金があるかっていうのは把握できると思います。
でも在庫となると、同じように「在庫残高」みたいに勝手に誰かが計上してくれることはありません。
だからしなくてええやん?てことではなく、在庫はお金と同様「資産」です。
資産状況を把握できてないってことは、事業を行っていく上で非常に危険な状態やでってことです。
だって余力がわからない以上、チャンスがあっても踏み込むことすらできませんからね。
ちなみにうちも、長くの間この在庫状況がブラックボックス化してた部分があり、全体の把握はできてませんでした。
https://t.co/ALfRhinEATブログ更新しますた。 不良在庫整理してみた。どうしても○○の処分をどうすべきか決まらない。。 https://t.co/NaRqtzzN0G
— EIKING (@eiking_asia) 2017年5月11日
で意を決して整理してみたらまあまあの金額の在庫が眠っていいたということもありました。
2. 在庫は仕入れ段階では経費計上できないこと
次に、これが一番危険だと思いますが、在庫は税務上仕入れ段階では経費計上できないということです。
資産計上されるので、目の前からお金はなくなる(仕入元に支払っているので)けど経費としては計上されません。
よって、現金が減るのに経費は増えないという状況になりますよね。
そうなると怖いのが、決算後の法人税等の支払い時に現金が足りねえってことです。
利益出てるから税金も払わないといけない、けど税金払うための現金は全部在庫化されてしまってるので税金が払えない、という状況です。
これだけは避けたい。
特に融資引く前とか、資金に余裕が無いときは要注意ですね。
うちは、早めに融資引くことができたのでそこまで危険な状況に陥ったことはありませんでした。というか資金少ない頃は無在庫がメインだったのもあって、在庫あんまなかったですしね。
なので、売上が上がると在庫もっと買いたくなるんですけど、決算時期を考慮した上で現金は残しておく必要はありますね。


3. 目標売上に対して必要な在庫数は存在すること
これは僕が物販始めたころから意識していることなんですが、特に在庫販売で売上目標を達成する上での最低条件となってます。
まず在庫ベースで売上目標を立てないと意味がありません。
例えば、5月売上目標が1000万だったとして、平均原価率が40%だったとしましょう。
その場合、最低でも400万円ほどの在庫がないと1000万って達成できませんよね。物理的に。
あとこれにプラスして、在庫400万円分あったとしてもそれ全部が売れるのか?っていうところもポイントです。いわゆる在庫消化率です。
入庫の翌月に100%消化できるならそれでいいですが、そういったことは稀です。

つまり、
- 売上目標を達成するための在庫は保有してるのか
- 在庫消化率も考慮して在庫は足りているのか
などが条件となってきます。
これらを満たしていない目標設定は物理的に不可能です。
僕も在庫販売する上ではこの点はかなり意識してて、時には目標のために、無茶とも見れる仕入れも必要になってくることもありました。
でもそうやって売上は拡大していくですよね。。
4. 不良在庫はどこかでサヨナラしないといけないこと
最後に、在庫を把握してないと不良在庫が溜まってきます。
これをさばくためには、重い腰を上げる必要があります。そうなる前に、できれば不良在庫を把握して処理していきたいところですね。
そのためには、在庫状況の把握は必須ですし、
いつ頃仕入れた商品が今どのぐらい眠っているのか、などの把握もしていないと、どのぐらいの期間在庫(というかお金)を眠らせていたのかといった視点を持つことすらできませんね。
なので、いずれ不良在庫とサヨナラするのであれば早いに越したことはありません。
別れは遅くなるほどつらくなります。
基本的に商品の価値は時間が経つにつれて下がりますからね。
うちでもこれまで、幾度となく在庫を処分してきました。お金にできるならまだしも、どうすることもできず破棄したものもいっぱいあります。
在庫状況を簡単に把握するためには
手な感じで4つの危険な理由についてざっくり解説してみました。
かといって、日々めまぐるしく変わる在庫状況を把握するのは難しいことには変わりありません。
今回紹介したようなリスクを避けるためには、
- 現在のリアルタイムな在庫状況(総額・個数など)
- 過去に入庫した在庫の消化率
- 不良在庫になりかけている商品の早期発見
などをしていく必要があります。
まあどう考えてもシステムを組んでしまうのが一番いいんですけどね。
例えばlismoaとかであれば、発注~入出庫をlismoa上で管理することでこれら全てのデータを自動で計上し、毎月スナップショットも保存してくれます。
そのためには、仕入れ金額の登録などの手間は増えますが、そもそも仕入れ金額は現状なにかで管理してると思うので、それをlismoaに移行するだけで、在庫状況のデータ分析すべて行えちゃうというわけです。

ということで一度試してみるとよろしいかと。