世はまさに戦国、しかし立ち向かう相手は同業者にあらず。我らが恐るるべくは神なり。
ということで、これから海外無在庫販売をするならどうだろうか?できるんだろうか?うちが会社として海外無在庫販売から撤退してからすでに1年以上が経過しました。
ここへきて、もし海外無在庫販売を再開するとすればどうやるだろうか?ちょっと考えてみました。

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海外無在庫販売の作業フローの切り分け
海外無在庫販売を行っていく上で、大きくわけて4つの作業フローにそって考えてみたいと思います。これは僕が無在庫販売を6年ぐらいやってた中で行き着いた切り分け方です。
- リスティング更新
- 受注・出荷管理
- カスタマーサポート
- アカウント保守
これら作業フローの構築イメージとしてはこんな感じです。
作業フロー | 重要度 | 運用方法 |
リスティング更新 | ★★★☆☆ | システム化 |
受注・出荷管理 | ★★★★☆ | 外注化 with lismoa |
カスタマーサポート | ★★☆☆☆ | 外注化 with zendesk |
アカウント保守 | ★★★★★ | システム化&社内運用 |
初期のセッティング作業を除き、基本的に通常運用フェーズでは、社内での作業はアカウント保守のみに絞り込みます。じゃないと、もう再開する意味はないからね。
そういえばYouTubeでやめた理由語ってたわ。
さて、ここから細かい作業フロー噛み砕いてみたいと思います。
1. リスティング更新
新規出品はほどほどに
まず新規出品は、真贋及び知財リスクを極限までに抑える必要があるため、ある方法を元に安全圏内のASINのみに絞り込みます。出しても10万件以内ぐらいですね。
できたら3万件ぐらいに抑えたい。
価格・在庫更新は全自動
ここは完全に全自動化します。もはや何も触れることがなく回り続ける永久機関のように。こちらはもちろん社内開発で秒速で開発することでしょう。
受注からのデータ更新
梱包後のサイズ・重量データは確実に商品DB側で更新していきます。これは「送料エグいってリスク」を2回目の注文以降に確実に排除するためです。
あとは航空便禁制品やリチウムバッテリーなどのフラグも持たせるといいですね。リアルデータを元にデータベースを育てていきます。
2. 受注・出荷管理
仕入れは外注化
次に仕入れですが、全自動買付けはさまざまな情報を加味するとあまりコスパよくないです。個人的にはオススメしません。よってうちでやるなら仕入れは外注化してしまいます。
配送拠点をどうするかによって変わってきますが、基本的に月商1000万ぐらいなら、仕入れ担当SOHOさんが一人いればいいかなと。
出荷作業も外注化
出荷も外注化しますが、できたら本社事務所の近所で発送できるSOHOさんを探したいところです。梱包材の提供や、その他トラブルのやりとりも簡単に行えるので。
できれば5〜6拠点ぐらいで回す感じにしていきたい。
すべての作業を可視化
これらの仕入れ〜発送完了までのフローはすべてlismoa上で作業してもらいます。なので、完全に全ての無在庫販売の工程が可視化されます。
なので特に何を確認しなくても、lismoaでチェックしていれば問題の発見もすぐ把握できます。受注管理でのアカウントリスクはほぼ出荷遅延なので、そこが把握できればOKです。
3. カスタマーサポート
メール対応は外注化
無在庫販売の問い合わせは90%が配送関連です。これらについてはすでにうちのzendeskにはマクロ(定型文)が装填されていますので、多少英語が読めるなら対応ができるぐらいのレベルになっています。
なので、メール対応は完全に外注化できると思います。注文状況の参照はlismoa見ればCS担当者もすぐ把握できるので、受注担当者とのやりとりも不要ですね。
zendeskで可視化
加えて問い合わせ対応をすべてzendeskで行うことで、ステータス管理もさることながら問い合わせ受付から対応までの時間なども容易に把握できます。
なので、アカウントリスクに影響のある問い合わせ対応遅延なども、zendesk上から確認できます。
4. アカウント保守
アカウント保守は最重要項目
もはやこれに限るといっても過言ではありませんね。アカウント保守ができないと、前述したものがすべてパーになります。いきなり売上が0になり、資金留保も発生します。
ここだけは未だに外注化できる部分ではない(現状では)と思ってるので、とりあえず社内で運用します。リソースとしてはそこまで投下しなくても十分可能なので。
システマチックに人力対応
社内で管理するとはいえ、ODRを筆頭にさまざまなアカウントヘルスの数値をシステマチックに管理していく必要があります。数値に一喜一憂してるとリソースがどんどん割かれてしまいますからね。
また万が一サスペンドになったとしても、うちの長年の経験によって培われた、ある意味「インシデント対応計画」と呼べるフローに従って淡々とアピールすることも必要です。
amazonはオールドアカウント必須
ざっと全体の運用フローはそんな感じかと思います。
あとは舞台としては、無論amazon.com、ならびにeBayになるかと思います。ですがamazon.comについては新規参入はかなりハードルが高いのではないでしょうか。
棒なしで棒高跳びのハードル越えるぐらいのノリが必要です。たぶん。うちでは8年前に開設したamazon.comアカウントがイキイキしていますので、そちらに活躍してもらう他ないでしょう。
eBayはまだまだ新規参入可
その点、eBayはまだまだ新規参入の余地はありますね。
もちろんSelling limitがあるので、リミット解除の手間はありますが、言うて昔ほど時間はかからない印象です。7, 8年前と比べるとかなり緩くなってます。
なのでこれから海外無在庫販売を行いたいのであれば、eBayのほうが再現性は確実に高いですね。うちもeBayアカウント寝かしてるのがあるので、やるならこれも稼働させるでしょう。
資金保留リスクだけ意識しよう
なんにせよ、何度も言いますがアカウント保守が最大のポイントです。極端な話、アカウントがサスペンドになって売上0になるのはいいんです。
ですが、サスペンドによる売上金の保留によって、支払いが滞ってしまうリスクは絶対に避けなければなりません。社会信用の失墜に発展しますので。そのためにも、余裕資金をプールした上での販売が、一番の精神安定剤にもなると思います。
最近では保留くらった資金が回収できないといったケースも耳にします。
なので、海外向在庫販売はそういったリスクも考慮した上で進めていく必要があります。できたらメイン事業にはしたくないところですねw

以上、うちが無在庫再開するならこんな感じかなと思います。
やるかわかりませんが、やるならこっそりやりますねw

